スルメイカの漁獲量は1968年の66万8364トンから2024年には1万9800トン(97%減)まで落ち込み、日本海系群・太平洋系群とも資源が「限界管理基準値」を大幅に下回る危機的水準にある。にもかかわらず水産庁は、2025年漁期の漁獲可能量(TAC)を科学的助言(ABC)の倍近い水準に設定した上、漁業者からの陳情を受けた政治家の要求に応じる形で2025年秋に2度増枠し、2026年2月の意見交換会ではさらに6万8400トンという案を提示した。
2018年の漁業法改正で最大持続生産量(MSY)に基づく科学的資源管理が制度化されたが、政治的圧力によってTAC設定が実質的に骨抜きにされていると専門家から批判されている。漁業関係者からも会議の場で「博打ではないか」との声が上がった。
出典
スルメイカの資源が危機的水準まで減少する中、水産庁が科学的助言(ABC)の倍近い漁獲枠を提示するなど、科学的根拠を欠いた漁獲枠拡大を繰り返している実態を、オーシャン・ガバナンス研究所代表理事の真田康弘氏が批判する記事。
2025年秋、24年漁期より漁獲量が早期に積み上がったスルメイカについて、漁業者の陳情を受けた政治家の要求に水産庁が応じる形で漁獲枠を2度拡大した経緯を報じ、科学的根拠に基づかない資源管理の形骸化と政治介入を批判する記事。