水産庁自身の分析により、2011年から2024年にかけてシラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)約19トン分が、都道府県への報告のないまま流通したとみられることが2025年8月に明らかになった。乖離が最大だった2015年は推定漁獲量15.3トンに対し報告量はわずか5.7トン、直近の2024年も推定7.1トンに対し報告5トンにとどまる。
ニホンウナギは完全養殖が商業化されておらず、国内で流通する養殖ウナギはほぼ全て野生のシラスウナギに依存している。水産庁は稚魚の採捕量を自治体に報告させる制度を長年運用してきたが、密漁や無報告・不透明な取引を実効的に防げないまま10年以上にわたり放置してきたことになる。水産庁は不透明な取引が常態化している可能性が高いと分析しており、2025年から取引記録の作成・保存を義務付ける水産流通適正化法の対象にシラスウナギを追加するなど、ようやく規制強化に着手している。
出典
水産庁の推定漁獲量と都道府県への報告実績を比較したところ、2011~24年の間に累計約19トン分のシラスウナギ(ウナギ稚魚)が無報告のまま流通したとみられることが判明。水産庁は不透明な取引が常態化している可能性が高いと分析している。
水産庁の分析により、2011~24年にシラスウナギ約19トン分が都道府県に無報告のまま流通したとみられることが判明。EUはワシントン条約でのウナギ属全種の取引規制を提案しており、香港を経由した密輸疑惑も国際的な透明性への懸念材料となっている。