2018年にテスラ取締役会が承認したイーロン・マスクへの株式報酬パッケージ(当初評価額約560億ドル)について、デラウェア州衡平法裁判所のキャスリーン・マコーミック判事は2024年1月30日、株主に対する適切な開示がなく取締役会に利益相反があったとして無効と判断した。判事はマスクと取締役会の関係が近すぎ、報酬プランが公正であることを証明する責務を果たせていないと指摘した。
テスラは2024年6月の株主総会で報酬案を再承認したが、マコーミック判事は同年12月2日、株主の再承認後も懸念は払拭されないとして無効判断を維持し、「株主過半数の承認が株主利益を意味するわけではない」と述べた。テスラ側はこれを不服として上訴した。
出典
米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)イーロン・マスク氏の巨額報酬パッケージについて、デラウェア州の裁判所が2日、無効と判断したことが分かった。この報酬パッケージは今年6月に開かれた株主総会で承認されていた。
米デラウェア州の判事は、電気自動車(EV)大手テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)に対する巨額報酬案について、無効とした前回の判決を支持した。これを受け、テスラ取締役会は、マスク氏の10年間の職務に対する報酬の決定方法を巡り、さらなる不透明感に直面している。今回の判決に先立ち、テスラ株主は今年に入って報酬案を承認していた。株主が報酬案を承認したのは2回目。株主の承認を改めて得たことで、マスク氏の報酬契約に欠陥があるとする裁判所の批判の多くに対処したと、テスラは主張していた。裁判所は、株主への開示不足を問題視していた。デラウェア州衡平法裁判所のキャサリーン・マコーミック裁判長は1月、テスラ取締役らがマスク氏に恩義を感じていると指摘。報酬案の承認手続きへのマスク氏の影響力が強すぎ、透明性を欠いているとして、報酬案を無効とする判断を下していた。