2021年3月6日、名古屋出入国在留管理局に収容中だったスリランカ国籍の女性ウィシュマ・サンダマリさん(33)が死亡した。ウィシュマさんは同年2月ごろから体調不良を訴え続け、2月15日の尿検査ではケトン体の数値が飢餓状態を示していたが、点滴などの医療措置は行われなかった。
出入国在留管理庁は2021年8月10日に公表した最終調査報告書で、職員の対応不備や医療体制の不備を認め、「危機意識に欠け、組織として事態を把握できていなかった」「生命を預かる行政機関としての緊張感、真摯さに欠けていた」と指摘した。また職員が体調不良の訴えを「誇張やアピール」と疑う意識を持っていたことも人権意識の欠如として問題視された。同庁は名古屋入管局長・次長の訓告、警備担当者2人の厳重注意にとどめ、死因については「複数の要因が影響した可能性があり特定は困難」として収容環境との因果関係には踏み込まなかった。
出典
名古屋出入国在留管理局に収容中の2021年3月に死亡したスリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさんについて、出入国在留管理庁が最終調査報告書を公表したことを報じた記事。